専攻概要
空へ、そして宇宙へ
極限への挑戦
専攻の特色
人類が目指した極限への挑戦
航空宇宙分野を生み出した原動力に、人類の自然への好奇心、極限への挑戦的意欲などが挙げられます。そして、ライト兄弟の動力飛行以来1世紀が過ぎて、航空宇宙の分野は人類の活動範囲を宇宙まで広げました。
学際的・総合的な学問としての航空宇宙工学
航空宇宙の分野は極めて多岐にわたり、例えば、航空機・宇宙機の設計は、流体力学、構造力学、熱工学、制御工学などの諸分野にまたがる学際的・総合的な問題になります。これらを一つの最適化されたシステムとしてまとめあげるところに航空宇宙工学の特徴があります。
航空宇宙工学専攻を構成する5つの研究系列
(1) 流体工学系:低レイノルズ数の翼、流れの受動及び能動制御 ほか
(2) 構造工学系:複合材料、展開構造物 ほか
(3) 熱工学系:ロケットエンジンの燃焼特性、微小重力下の燃焼 ほか
(4) 制御工学系:無人航空機の制御、宇宙往還機の制御 ほか
(5) 航空宇宙工学系:超小型人工衛星の開発・設計 ほか
教育研究上の目的
前期課程
先駆性、極限性、総合性を特徴とする航空宇宙工学の修得を通じて、自啓自発の精神を持ち、科学・技術の発展に貢献できる技術者を養成する。また、技術者倫理を含む人間形成に必要な素養を身に付けることで、世界の平和、人類の福祉及び地球環境の保護に貢献できる高度な技術者を養成する。
後期課程
先駆性、極限性、総合性を特徴とする航空宇宙工学の修得を通じて、自啓自発の精神を持ち、科学・技術の発展に貢献できる技術者を養成する。また、技術者倫理を含む人間形成に必要な素養を身に付けることで、世界の平和、人類の福祉及び地球環境の保護に貢献できる高度な技術者を養成する。さらに、深淵な専門知識を修め、自立して研究を遂行し、将来の国際的研究指導者として活躍し得る研究者を養成する。
進路の傾向
(博士前期課程修了生)
就職実績一覧
(2020年度~2022年度博士前期課程修了生)
情報処理・ ソフトウエア | 日本アイ・ビー・エム/富士通/宇宙技術開発/日本電気航空宇宙システム/菱友システムズ |
自動車・ 輸送用機器 | トヨタ自動車/SUBARU/本田技研工業/スズキ/いすゞ自動車/IHIエアロスペース/マブチモーター |
電子・電機・通信 | 三菱電機/スカパーJSAT/ソフトバンク/三菱電機エンジニアリング/KDDI |
運輸 | ANA/スカイマーク |
機械・プラントエンジニアリング | IHI/クボタ/東洋エンジニアリング/日立建機/山九/住友重機械工業 |
公務 | 防衛省/国土交通省/東京都/横浜市 |
研究指導教員と研究テーマ
※ 研究者情報データベースを表示するには、名前をクリックして下さい。
内山 賢治 教授/博士(工学)制御工学|無人機の誘導制御 | 無人航空機・宇宙機の誘導制御/宇宙機の軌道制御/惑星探査ローバの誘導制御/ハミルトン形式の力学と制御系設計 |
奥山 圭一 教授/博士(工学)航空宇宙構造材料|超小型宇宙機 | 繊維強化熱硬化樹脂材の航空宇宙機構造への活用/宇宙往還機熱防御/小型深宇宙探査システム/小型地球観測システム |
髙橋 賢一 教授/博士(工学)推進工学|混相熱流体工学 | 本質的に安全な宇宙輸送用の次世代のロケットエンジン/ロケットエンジンの高性能化・環境低負荷化 |
田辺 光昭 教授/博士(工学)燃焼工学|微小重力科学 | 高出力エンジンの燃焼技術:深層学習による燃焼振動解析/爆轟波生成過程の解明/微小重力場を用いた自発点火解明 |
村松 旦典 教授/博士(工学)熱流体力学 | 剪断流れの不安定性/分岐流れ/剪断流れの能動及び受動制御/流れ場の測定法や可視化手法の開発 |
安部 明雄 准教授/博士(工学)飛行力学|誘導制御工学 | 将来宇宙輸送系の飛行制御/火星飛行機及び高高度飛行体の飛行制御/非最小位相系とバックサイド領域の解析と制御 |
阿部 新助 准教授/博士(理学)宇宙科学|惑星探査 | 観測・探査・実験による太陽系小天体の研究/流星、彗星、小惑星、隕石、地球衝突天体/天体分光学、天体力学 |
菊池 崇将 准教授/博士(工学)圧縮性流体力学|航空工学 | 弾道飛行実験での空力特性計測/高速水中突入/光学的可視化法/ドローンでの気象観測/動的風洞実験 |
小宮 良樹 准教授/博士(工学)材料工学 | 軽金属材料における耐摩耗特性の検討/アルミニウム合金の結晶粒微細化/傾斜機能材料による軽合金の熱膨張制御 |
齊藤 允教 准教授/博士(工学)燃焼工学 | 微小重力場を利用した自発点火解明/自発点火時の爆轟解明/潤滑油デポジットの過早着火解明/データマイニング |
髙橋 晶世 准教授/博士(工学)推進工学|安全工学 | ロケットエンジンの安全評価法構築/ロケットエンジンの高性能化/ロケットエンジンの応用利用 |
中根 昌克 准教授/博士(工学)最適化|循環系解析 | スペースプレーン・電気推進器の最適設計/再生型生命維持システムの物質循環解析・制御 |
山﨑 政彦 准教授/博士(工学)宇宙システム工学 | 超小型宇宙システム/ゴッサマー宇宙構造物/データ駆動型モデリング/システム工学/宇宙工学教育/電離圏変動の観測 |
授業科目・研究環境
授業科目一覧
前期課程
- 応用数学Ⅰ
- 応用数学Ⅱ
- 流体力学特論Ⅰ
- 流体力学特論Ⅱ
- 流体力学特論Ⅲ
- 流体力学特論Ⅳ
- 流体力学特論Ⅴ
- 宇宙推進システム
- 最適化手法Ⅰ
- 最適化手法Ⅱ
- 応用流体力学特論Ⅰ
- 応用流体力学特論Ⅱ
- 応用流体力学特論Ⅲ
- 航空宇宙推進工学特論Ⅰ
- 航空宇宙推進工学特論Ⅱ
- 航空宇宙推進工学特論Ⅲ
- 安全工学特論
- 宇宙機力学特論
- 航空宇宙制御論Ⅰ
- 航空宇宙制御論Ⅱ
- 航空宇宙制御論Ⅲ
- 航空原動機
- 飛行力学特論
- 柔軟構造解析
- システム工学特論
- 破壊力学
- 極限環境材料学
- 宇宙機システム工学
- 航空宇宙材料工学特論
- 航空宇宙材料強度学
- 宇宙航行力学
- 宇宙科学
- 宇宙環境工学
- 航空宇宙工学特別研究
- 流体工学特別研究
- 制御工学特別研究
- 熱工学特別研究
- 構造工学特別研究
- 学位論文
後期課程
- 航空宇宙工学特別講義
- 航空宇宙工学特別研究
- 流体工学特別研究
- 制御工学特別研究
- 熱工学特別研究
- 構造工学特別研究
- 学位論文
専門分野の研究環境
- 空気力学研究センター*
- 各種小型風洞
- 汎用機・宇宙往還機用フライト・シミュレータ
- 人力飛行機用フライトシミュレータ
- 小型人工衛星姿勢制御実験装置
- 内燃機関実験棟
- 航空機実験室
- 交通総合試験路*
- 自動平衡方式万能試験機
- インストロン万能材料試験機
- 油圧サーボ材料強度試験機
- 燃焼ガス分析装置
- 微小重力実験室
- 大型真空槽
- クリーンルーム
- 高感度・高解像度・高速度ビデオカメラ
- ダブルパルスレーザ,CWレーザ